鬼滅の名言を英語で!

炭治郎の「諦めるな!!」を英語で?【難易度★★】

スポンサーリンク

『鬼滅の刃』の主人公、竈門炭治郎は、あきらめない少年です。

そんなわけで今回のテーマはこれです。

吾峠呼世晴『鬼滅の刃』第13巻(集英社)

 

竈門炭治郎

玄弥ーっ!!! 諦めるな!!

 

アニメ派の人にはネタバレになってしまうので詳細ははぶきますが、同じ鬼殺隊士の玄弥に活を入れる炭治郎のシーンです。

これを、鬼滅英語版でどう訳されているのか?

 

 

問題


Genya! (    )give up!
玄弥ーっ!!! 諦めるな!!

今回は文が短いのでノーヒントで!

 

 

答え

 

 

正解


Genya! Don't give up!
玄弥ーっ!!! 諦めるな!!

 

正解は「Don't」でした!

 

解説

「あきらめるな」で、「ギブアップ」という言葉が入っているものと言えば、「Never give up!(ネバー・ギブアップ)」・・・と行きたい所でしたが、「Don't」になっていましたね。

その理由に迫っていきましょう。

 

主語・動詞

この文には主語がありません。

しかし、実際は見えないだけで存在しています。

 

「Never」が主語というわけでもありません(名詞じゃなく副詞ですからね)。

 

この文の主語は「You」で、動詞が「give」なんです。

主語を省略するから、この文は「命令文」ということがわかりますね。

 

「Don't」で始まる命令文

今回「諦めるな」というセリフが「Don't give up!」と訳しているとご紹介しました。

「Give up(諦めろ)」

という、動詞「give」の原形を頭に持ってきた命令文を、

「Don't」で否定する命令文(否定命令文)なんですね。

 

ポイント

命令文(~しなさい、~してください、~しろ)
〔例〕Give up!(あきらめろ)

否定命令文(~するな、~しないでください)
〔例〕Don't give up!(あきらめるな)

 

命令文は動詞の原形が来ますので、その前に「Don't」を持ってくるだけで、その文を否定できる便利な表現です。

もちろん、否定命令文も主語が省略されているので、「You don't give up」の「You」がないだけと考えると、普通の否定文、ですよね?

 

通常、否定の意味の命令文(否定命令文)は「Don't~」という形にするのが普通です。

実際、英語圏で「あきらめるな」と言う時は、「Don't give up!」を使い、「Never give up!」はあまり使いません

なぜかというと、「あきらめる(give up)」というのは動詞ですから、それをしちゃダメだ(Don't)と言うのであれば、「Never」よりも、「Don't」とするのが自然だからです。

 

だから、英語圏の人に応援の意味で「あきらめるな」と言いたい場合は、今回の炭治郎のように、

「Don't give up!」と言わなければいけません。

 

「Never give up」が使われない理由

じゃぁ、「Never give up」ってなんなの? 和製英語?

 

気になりますね。

 

結論から言うと、れっきとした英語です。ちゃんと通じます。

ただ、日本人が思っている意味とはちょっと違うんですね。

 

そもそも「never」は、「決して~ない」「一度も~ない」という意味を持つ、「not」よりもはるかに強い否定を意味する副詞です。

ポイント

not:数パーセントでも可能性が残っている場合の「ない」

never:ゼロパーセントの場合の「ない」
過去も未来も、金輪際、未来永劫絶対にない時に使う「絶対に~ない、決して~ない」

中3で習う「現在完了形」で「never」を使うのも、こういう所から来ているわけです。

 

「Never」は否定の意味が強いということで、日本語の「絶対に諦めない」を

「Never give up!」

という風に翻訳することもあります。

意味が通じる場合もありますが、必ずしもその訳があっているとは限りません。

なぜなら、英語圏であまり「Never give up!」を使わないのは、重すぎるから、です。

 

英語圏での意味的に比較してまとめると、

参考

Give up!(あきらめろ!)

Don't give up!(あきらめるな!)

Never give up!(未来永劫あきらめるな!)

こんな感じになるので、部活の応援とか、仕事の応援とかで、「Never give up!」は日常的に使う表現じゃない、ってことなんですね。

そこまでのこと?ってなりますから。

 

「Never give up!」を使う時

それでは、「Never give up!」を使う時はどんな時かというと、本当に、重いシチュエーションの時ですね。

鬼滅英語版でも、炭治郎が使っているシーンがあります。

Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba Vol.11

これもアニメ派の人にはネタバレになるといけないので詳しくは述べませんが、コミックス派の人にはこの攻撃を見てどのシーンかわかると思います。

強敵の猛攻をなんとかしのいでいる、という状態ですね。

 

この時の炭治郎のセリフが、

竈門炭治郎

諦めるな諦めるな諦めるな
Don't give up, Tanjiro! Never give up!

喰らいつけ最後まで
Hang on to the end!
※hang on=しがみつく、がんばる

 

この文は命令文なのに自分に言っているため、「Tanjiro」と呼びかけていますが、原作ではとにかく「あきらめるな」を連呼して必死に自分の気持ちを奮い立たせている状態ですね。

つまり、少しでも諦めたら、即、「死」が待っているわけですね。

 

これって、諦めるわけにはいきませんよね?

つまり、「Don't give up」を言った後に、さらに重い意味の「Never give up」を使うことで、その切迫感を表している、と言えるでしょう。

重いですよね。

 

でも、我々日本人の中には、こういった重々しい言葉を日常的に言う人もいます。

「死んでも勝て」「死んでも働け」もそうですね。

 

だから、日本では「Never give up!」が浸透したのかもしれませんね……。

ところが合理主義者の欧米人は「死んでも」なんて、よほどのことがないと使いませんし、先の大戦で日本人が「特攻」したのも理解ができません。

今の平和な日本でもそうかもしれませんが……。

 

 

今日のまとめ

よっぽどのことがない限り、「Never give up!」ではなく、こちらを使いましょう!

 

今日の言葉

 

今日のテキスト

-鬼滅の名言を英語で!
-, , , , , , , ,

© 2024 鬼滅の刃で全集中・英語の呼吸!!