『鬼滅の刃』名シーンでわかる英文法 鬼滅の名言を英語で!

「君は心が綺麗ですね」を英語で?【難易度★】be動詞と一般動詞の違い

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おはようございます!

最近長いセリフ&解説が続いた気がするので、

今回はシンプルだけど鬼滅らしいあのセリフで行きます。

(本記事はnoteで公開したものを加筆修正しております)

 

場面は柱合会議の後、

蝶屋敷に引き取られて治療を終えた炭治郎たちが、機能回復訓練をしているシーン。

 

成果の上がらない訓練に一時逃亡した伊之助と善逸に、

全集中・常中が

「できるようになったらやり方教えてあげられるので」と言った炭治郎に、

胡蝶しのぶが放った一言です。

吾峠呼世晴『鬼滅の刃』第6巻(集英社)

この、「君は心が綺麗ですね」

『鬼滅の刃』英語翻訳版のネイティブ英語でどう訳された?という問題です。

 

問題

You(   )a pure heart.
君は心が綺麗ですね
※pure=純粋な・ピュア

ヒント:be動詞じゃないです!

 

答え

 

Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba Vol.6

正解

 

一般動詞「have」が正解でした!

 

 

解説

You have a pure heart.
君は心が綺麗ですね

簡単なように見える文ですが、

よく考えると日本語とずいぶん違う表現になっています。

 

主語「You」に、「have」という一般動詞をつなげている文ですが、

単語ごと考えると、

You=君は
have=持っている
a pure heart=純粋な心

で、

You have a pure heart.
=君は純粋な心を持っていますね

という感じになります。

 

「君は心が綺麗ですね」

とは若干ニュアンスが異なりますが、

英語を習う上で、まず最初に戸惑う、

単語のまま訳してはいけない

「意訳」

が必要なタイプの文ですね。

 

「綺麗=beautiful」じゃないの?

君=you
心=a heart

というのはわかると思いますが、

 

綺麗=beautiful じゃないの?

となるかもしれません。

 

実は、同じ「綺麗」でも、

どんな綺麗さなのかを表すかによって使う英単語は変わります。

 

今回使っていた「pure」は、

日本でも

「あいつはピュアな奴だ」
「ナチュラルピュアウォーター」

といった感じで使うこともあるくらいに浸透している単語ですね。

 

日本語で「水が綺麗」という言葉を使いますが、

これは「あの人は綺麗」と意味が違って、

水が澄(す)んでいる状態を指しますよね?

それが「pure」です。

英単語

pure
[形容詞]純粋な、不純物のない、純血の、まったくの、汚れていない、澄んだ、綺麗な

 

今回胡蝶さんが炭治郎に言った、

「君は心が綺麗ですね」

は、自分一人で頑張ってるだけじゃなく、

それにおごらず、他の人にも優しく、

なんなら鬼になった妹の「心」が消えていないことを信じられる

「純粋な心」を表しての「綺麗」ということで、

「pure(ピュア)」になっているわけですね。

吾峠呼世晴『鬼滅の刃』第6巻(集英社)

(柱合会議で。胡蝶さんの心の揺れをさりげなく描いた、隠れた名シーンです

胡蝶さんにとったら、

自分からしたらまぶしい「綺麗」さということです。

 

ちなみに「pure heart」だけじゃなく、

「a」がついていたのは、

「heart=心」が数えられる名詞(可算名詞)で、

「heart」だけだと「心臓」の意味になるからだそうです。

 

「ですね=be動詞」じゃないの?

「pure」に関してはそもそも「綺麗な」という意味もあるので

そこまで難しくは感じないと思いますが、

「~が綺麗ですね」

だったら普通は、

「○○ is pure」

と、be動詞を使った文にするんじゃないの?

 

と思った人もいるかもしれません。

だって、

「be動詞=~です」と習いますからね

 

しかしここが英語の落とし穴

君は=You
心が=a heart
綺麗=pure
ですね=are
と考えて、

「You are a pure heart.」

と訳したりできそうな気がしますが、

「君は綺麗な心ですね」

という意味になってしまいます。

be動詞は前後を繋ぐ「=」の意味を持つので、

You=a pure heart

となるワケですが、なんか違いませんか?

 

では、

君の心=Your hear
綺麗=pure
ですね=are

と考えて、

「Your heart is pure.」

と訳したりするかもしれませんが、

「君心は綺麗ですね」

という意味になってしまいます。

 

たしかにそれっぽいですし、文として成立しています。

 

それでも、

胡蝶さんが言いたいこととちょっと違いますよね?

 

「have」を使ったもう一つの理由

英語は、

大事なことを先に言う言語です。

 

Your heart is pure.

だと、「Your heat(君の心)」にフォーカスが行ってしまいます。

 

胡蝶さんが言いたいのは、

炭治郎の「心」そのものを語りたいのではなく

「君は綺麗な心を持っている人」だね、

ということですよね?

 

自分のお姉さん(胡蝶カナエ)のような

自分はなくしてしまった心の綺麗さ。

 

それを持っている人だからこそ、

自身の「夢」を炭治郎に打ち明けたんですね。

吾峠呼世晴『鬼滅の刃』第6巻(集英社)

だから、

「You have」が先に来る、

You have a pure heat.

というような表現になるワケです。

 

なお、

この表現は「pure」の所に、他の形容詞、たとえば「warm」などを入れて、

You have a warm heart.
(君は心があたたかいですね)

とすることも可能な定番表現なので覚えておきましょう。

 

 

今日のまとめ

英文を読む文ならそこまで難しくない表現ではありましたが、日本語から英語に翻訳する際には、こんなことを気をつけて訳しているんだよ、という例でした。

 

今日の言葉

 

今日のテキスト

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