鬼滅の名言を英語で!

「煉獄さんみたいになれるのかなぁ…」をeverを使って訳せますか?【★★★★】

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おはようございます!

ついに12月になりましたね。

 

なんだかコロナの影響であっという間の一年だった気もしますが、これも現実です。

 

さて、12月に入ったということで、

そろそろ劇場版のネタバレになるネタもそろそろ取り扱っていいかなという自己解禁をしました。

 

まだまだ劇場版を見ていない方は、観てからの方がいいと思います!!

 

最近、鬼滅人気の考察が色々出ていますが、個人的には「主人公の等身大感」が一つの魅力と感じています。

『ワンピース』のルフィのように、なんだかんだ結果強くて、メンタルも強くて、「血筋」もよくて・・・みたいな、ジャンプのあるある主人公ではなく、普通の、真面目で、心優しい好青年。

 

才能があるわけではなく、妹が鬼になって生きているからなんとかしたい、という想い一つでやって来た子ですので、自信を無くすことが多々あります

こういうのが、

「全能感」に包まれたキッズたちではなく、いろんな挫折を経験してきた大人たちに響く一つの要素かなと思います。

 

今回はそんな、炭治郎らしいセリフをピックアップしました。

吾峠呼世晴『鬼滅の刃』第8巻(集英社)

この、「煉獄さんみたいになれるのかなぁ…」

『鬼滅の刃』英語翻訳版のネイティブ英語でどう訳された?という問題です。

 

問題

   )I ever become anything like Rengoku?
煉獄さんみたいになれるのかなぁ…
※anything like=~のような存在

選択肢
①Have
②Has

③Can
④Will

ヒントは、「丸暗記」英語に頼らず、「意味」で考えることです!

 

答え

 

Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba Vol.8

正解

Can I ever become anything like Rengoku?
煉獄さんみたいになれるのかなぁ…

 

③の「can」が正解でした!

 

「ever」=「Have ○○ ever~?」と丸暗記していると、まったく解けない問題でしたね。

 

解説

短い文ですが、ネイティブな表現で、なにげに難易度が高い文でした。

主語+動詞

竈門炭治郎

Can I ever become anything like Rengoku?
煉獄さんみたいになれるのかなぁ…

主語は「I」、動詞は「become=なる」で、助動詞「can」を使った疑問文でした。

Can I become~?
=俺は~なることができるか?

という意味ですね。

ヒントの「意味を考えればわかる」というのはそういうことです。

 

なお、

Will I become~?
=俺は~なれるか?

という、若干他人事感が出るので、「become」ができるか否かを問う「can」一択でした。

 

「ever」は完了形とは限らない?

選択肢にもありましたが、副詞「ever」の入る疑問文は、通常

Have you ever~?
=これまで~したことありますか?

という「Have」や「Has」を使ったものが一般的ですよね?(現在完了形「経験」)。

 

ウィズダム英和辞典に言わせると「everの7割は完了形で使う」そうですが、ネイティブ英語では、完了形に絞らずに使うこともままあります。

ですから今回のように「Can I~?」に使う事もおかしな事ではありません(学校英語ではあまり使いませんが)。

置く場所も、主語の後、動詞の前というのは今回も同じでしたしね。

 

しかしそもそも、

「完了形」は過去のことなので、この文には使えません。

実際に入れてみれば、

Have I ever become anything like Rengoku?
俺は煉獄さんみたいだったことあるのかな?

というありえない意味になってしまい、このシーンの雰囲気をぶち壊してしまいます

 

なお、通常の疑問文であれば、

「Can I become~?」

となって、

Can I become like Rengoku?

でも「俺は煉獄さんみたいになれるか?」という風に訳せる事は訳せますが、細かいニュアンスがちょっと違うんです。

 

今回のセリフには「ever」と「anything」が入っていましたから、これらの「役割」が、そのニュアンスを作っているんです。

 

「ever」ってそもそも何?

この「ever」、実は意味が色々「変化」する副詞で、辞書には、

英単語

ever
[副詞]
(疑問文)これまでに、かつて、いつか、いつも、ふだん、これから先
(否定文)これから先、決して、これまで、いつもは
(If節で)もし一度でも、とにかく
(比較級)かつて、いままで、まさに

などの意味があります(これが全部じゃないです)。

 

今回の文は、

Can I ever become~?
これから先~なれるのかな?

という意味で使われていますね。

 

副詞は「訳」よりも「役割」でおぼえることが大事です(シャレじゃないです)。

 

例えば最初に「ever」がない例文をご紹介しましたが、完了形でも、

Have you ever been Tokyo?も
Have you been Tokyo?も

実は両方とも「東京に行ったことありますか?」と訳せます。

 

じゃぁ、「ever」の存在価値は?

 

これはあくまでも「強調」なんですね。時制の強調

 

Have you been Tokyo?

でも、いいのですが、ここに「ever」を入れることで、

「東京に行ったことありますか?」を強調しているわけです。

だから結果として、

「東京に(これまで)行ったことがありますか?」と訳せるのです。

 

今回は

「Can I become~?=なることができるか?」

は基本的に未来の時制の話をしているので、その未来に対して「できるか?」という意味を強める、つまり、炭治郎の「なれるのかなぁ」という未来への不安を強調するために「ever」が使われているんですね。

 

「ever」は辞書だけで考えるとわかりにくい副詞ですが、使い方の「イメージ」をしっかり理解しておくのがポイントです。

この辺は、ニック先生の解説が超わかりやすいですよ!

 

anything like

「anything like」は、なかなか学校英語ではお目にかかる事はない表現かと思いますが、辞書にも載っている成句です。
(過去にはセンター試験で出たようですが)

 

「anything」があるなら当然、

「something」でも同じ表現があります。

 

なので、

「anything like」を使うのは基本的に疑問文や否定文、条件節の時になり、

英単語

anything like 名詞
(少しは)○○のようなもの、○○に近いもの、○○などはとうてい

という意味になります。

 

「like=~のような」よりも、

より具体的かつ、ネガティブな意味で「~のような存在(にはなれない)」という意味の言葉になります。

 

ですから、

Can I ever become anything like Rengoku?
煉獄さんみたい(な存在)になれるのかなぁ…

 

と、副詞「ever」もさらにプラスすることで、炭治郎の、憧れの存在に遠く及ばない自分の無力さに打ちひしがれている気持ちを表現しているわけですね。

 

 

今日のまとめ

「ever」の使い方、「anything like」という表現が、微妙なニュアンスを作っていました。

 

『鬼滅の刃』英語翻訳版は、あくまでも英語ネイティブな人向けの翻訳本です。

ですから、日本の学校英語にどっぷり漬かっているだけじゃ、理解できない表現も多々あります。

そういう意味では、学校のテストに必ずしもプラスには働かないものの、「英会話」という視点、『鬼滅の刃』を違う視点から見るという視点から見れば大いに役立つこともあると思います!

炭治郎のこの「弱さもある人間」というのは、海外の人だって同じですからね!

 

今日の言葉

Can I ever become anything like Rengoku?
煉獄さんみたいになれるのかなぁ…

 

なお、この続きの、「救い」となるシーンはこちらです!

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