おはようございます!
めっきり寒くなって来ましたね。
風邪を引く人も多いそうなので気をつけて下さいね!
それでは今日も、雨にも風にも負けず、まいにち鬼滅英単語、はじめていきます!
今日のお題はこちら。
この、「水の呼吸 伍ノ型 干天の慈雨」を『鬼滅の刃』英語翻訳版のネイティブ英語でどう訳された?という問題です。
なお、「水の呼吸 肆ノ型」についてはこちら。
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問題
Blessed Rain After the Drought
水の呼吸 伍ノ型 干天の慈雨
※drought=干ばつ、日照り
ヒント:①Thankful(感謝の) ②Kind(親切な) ③Blessed(ありがたい)
伍ノ型は「5番目の」という意味の「Fifth」ですね。
「干天の慈雨」と言う聞き慣れない言葉の「慈しみ」の部分をどう訳すのか?
という問題ですが、直訳ではなくイメージを優先したいですね。
答え
正解
Blessed Rain After the Drought
水の呼吸 伍ノ型 干天の慈雨
②の「Blessed」が正解でした!
「blessed rain」で「恵みの雨(慈雨)」という意味なんですね。
というか、そもそも「干天の慈雨」って何?って話ですよね。
解説
それぞれの単語の意味をしっかり学ぶ前に、「干天の慈雨」の意味について学びましょう。
「干天の慈雨」とは?
「干天の慈雨」というのは、
鬼滅の刃オリジナルの言葉ではなく、
実際の辞書にも載っている言葉です。
広辞苑 第七版
ひでりの時に降るありがたい雨。苦しい時の救いや待ち望んでいたことの実現にいう。
まさしくどうでしょう?
この、伍ノ型・干天の慈雨で炭治郎が鬼の首を斬ったときのシチュエーションですよね?
この時、この鬼(母蜘蛛)は、
人間を殺さなきゃいけないという家族(仲間)からのプレッシャーに怯えながらも、
自分の力を最大限発揮して頑張っていたわけです。
しかしそれを、炭治郎&伊之助コンビに圧倒され、
そこから開放されたい、という気になったわけですね。
あんだけ豪快に人を殺しといてとも思いますけど、
「生」への執着心が強いはずの鬼が、自ら頸(首)を差し出すのです。
鬼は、なるべくしてなった鬼と、
ならざるを得なかった鬼がいますよね。
禰豆子もそうですが、
人を喰いたくて喰ってる人間ではなく、
鬼になったから「食事」として人間を喰いたくなる体になっているわけですね。
はたしてこの鬼が
どういう想いで人間を殺していたのかはわかりませんが、
「もう人間を殺すのは疲れた」
と自らの命を差し出したので、
「せめて苦しまぬように」
作中で1回しか登場しない慈悲の剣撃、
「伍ノ型 干天の慈雨」に切り替えたんですね。
相手に合わせて形を変える、水の呼吸らしい技です。
今回の英単語
言葉の使い方としては
まさにピッタリのシチュエーションだった「干天の慈雨」でしたが、
言葉の意味としては
「ひでりの時に降るありがたい雨」でしたね。
つまり、それを踏まえて英訳しないといけないわけです。
分離して考えるとわかりやすいですね。
干天の
「干天」=日照りの続いた空
ですから、
「日照り、干ばつ」を意味する、「drought」を使っています。
英単語
〔名詞〕干ばつ、長期の日照り、水不足
「日照り」には他にも、
「dry weather」というまんまの言葉もありますが、
気象的なことを言いたいワケでもないですので、
「干天」という原作のイメージの通り
「ずっと欠乏していた」と一語で表せる「drought」を採用したわけですね。
そして、「干天(drought)」の後の雨なので
前に前置詞「after(~の後で)」を置き、
「After the Drought」になったと。
※冠詞は小文字にする。前置詞も4文字以下は小文字
日本語の感覚だと「干天中の」という感じですが、
「干天後の」というのが英語らしいですね。
慈雨
「慈雨」=恵みの雨
ということですよね。
では、その「恵み」って誰がもたらすものでしょう?
「天」ですよね。
天といえば神様です。
この神的なものが人間に与えてくれることを表す時に使うのが「blessed」です。
英単語
動詞blessの過去分詞
〔形容詞〕恵みの、祝福の、授かる、ありがたい、聖なる、神聖な
日本にいるときは聞き慣れない言葉ですが、
「神」を大事にするキリスト教圏では結構耳にすることがある言葉「bless」の過去分詞で、形容詞になったものです。
英単語
〔動詞〕(神が)守る、恩恵を受けている、恵まれている、祝福を与える
〔例文〕
(God) Bless you.(お大事に、神のご加護を)
アメリカのメジャーリーグの最終決戦である、ワールドシリーズでも歌われることのある「God Bless America」という歌にも「bless」が入っていますが、これも神にあやかりたい気持ちが込められていますね。
つまり、
「神」にあやかりたいときに使う形容詞「blessed」を使って、
「恵みの雨=blessed rain」
としているんですね。
今日のまとめ
「干天の慈雨」という聞きなじみのない言葉でも、実は意味のある言葉で、その意味も踏まえて「Blessed Rain After the Drought」としたんですね。
ちなみにこれは、鬼滅の世界を抜け出しても、普通に通じる表現です。
逆に今、日本で「日でり」「干ばつ」という方がなじみがないかもしれませんが、地球温暖化が進めば、そういうことが日本にも起こりうる可能性も十分、ありえますね。
マンガと違って現実は、
決まって恵みの雨が降るとは限りませんので。
例文
Blessed Rain After the Drought
水の呼吸 伍ノ型 干天の慈雨