おはようございます!
『鬼滅の刃』英語翻訳版
『Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba』の20巻がついに出ました!
読み始めると
「このセリフはこう訳したか!」
「ああ、ここ紹介したい!」
というシーンがたくさん!!
最強の「上弦の鬼」との戦いに終止符が打たれるこの巻から、
印象的なシーンをピックアップしていきます!
(ネタバレありますので注意)
今日はひとまず、オーソドックス路線で、コチラ!
自身の兄も含む柱が三人がかりでも苦戦するようなとんでもない実力を持つ、
元・鬼殺隊士(柱?)で上弦の壱・黒死牟。
助けになりたいのに、自分では助けになれないんじゃないか、
弱いことが悔しいと思っていた時に思い出した、炭治郎の一言
「一番弱い人が 一番可能性を持ってるんだよ 玄弥」
不死川玄弥が、勇気を持って戦いに踏み出せたこの言葉を英語でどう訳された?です。
本当は「最上級」の時に使いたかったシーンですが、しょうがないです!
問題
一番弱い人が 一番可能性を持ってるんだよ 玄弥
※potential=可能性・ポテンシャル
ヒント:最上級です!
答え
正解
一番弱い人が 一番可能性を持ってるんだよ 玄弥
「弱い」という意味の形容詞「weak」の最上級「The weakeset」が正解でした!
解説
The weakest person has the greatest potential, Genya.
一番弱い人が 一番可能性を持ってるんだよ 玄弥
最上級である、
「the 形容詞+est」を2つ使って、
the weakest person=主語S
has=述語動詞V
the greatest potential=目的語O
「S(一番弱い人間)がO(最高の可能性)をVする(持っている)」という意味になる、
英語の呼吸・参ノ型(第3文型)ですね。
最上級は「一つしかない」ので「the」をつけるのが基本ですね!
(最上級についての解説はコチラ)
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なおここで、
日本語では「一番可能性を持ってる」という表現になっていましたが、
英語での最上級は、
the greatest potential
=最高の可能性
あくまでも「形容詞great」にかかるものでした。
このセリフは、
原作も「名言」的な感じで使われていますから、
「一番弱い人が 一番可能性を持ってるんだよ」
と同じ「一番」を使った始まり方をしているわけですが、
これは英語でも同じで、
日本語とは違う形に見えても
The weakest person has the greatest potential
のように、
「The 最上級 ~ the 最上級~」
という形で名言的にすることはありますので、おぼえておくといいかもしれませんね!
そのあと玄弥は?
炭治郎は玄弥に、自身が上弦の陸と戦ったとき、
相手の意識は柱である宇髄に集中していたから自身が状況を変えられ、相手を撃破できたと伝えました。
実際、こういうことはままあります。
マンガ界で有名なシーンは、
『スラムダンク』の「陵南戦の木暮君のシュート」ですね。
マークされていなかった木暮君が、試合を決めたわけです。
しかし時は大正。
『スラムダンク』なんてないわけです。
炭治郎の言葉に戸惑いながらも、自問自答をくり返す玄弥。
不死川玄弥
Tanjiro... Tanjiro... Really? Is that really true?
炭治郎 炭治郎 本当か? 本当にそうか?
Do you think I can do it?
俺にできると思うか?
Do you think~?=~と思う?
+
I can do it=俺に(それが)できる
迷いが見られる表現ですね。
「do it」は日本語的には「する」「やる」という風に使える定型表現で、
Nikeの「Just do it」なんてのにも使われていますね。
話を戻して、
玄弥は迷いながらも、
炭治郎が自分に自信を与え続けてくれたことを思い出し、決意します。
不死川玄弥
I'll do it.
やる
I'm gonna do it.
やる
I have to do it.
やるしかねぇ
日本語では「やる やる やるしかねぇ」と同じ表現が続きましたが、
英語の場合は、ひとつひとつ違っていましたね。
「I'll」=「will」の短縮形⇒決意を表す
「I'm gonna」=「I'm going to」の短縮形⇒今からする予定を表す
「I have to」⇒必要性(義務)を表す
我々日本人からすると、
「する する するしかねぇ」で、「あ、やるんだろうな」と心の変化を読むわけですが、
英語は同じ言葉をくり返すのは「考えていないこと」とされてしまうから、
「I'll do it」を何度もくり返すわけではなく、
「will」⇒「be going to」⇒「have to」
という助動詞(&準助動詞)の変化で、
「do(する)」に対しての想いの変化を明確に述べているワケですね。
名言の時はくり返すけど、それ以外の時はくり返すと「アホっぽくなる」のが英語なので、この違いに慣れるとよいですね(itやheを使う理由と同じです!)。
今日のまとめ
「最上級」を表すには「the+形容詞・副詞の最上級(-est)」ですから、「the」を忘れずに!
今日の言葉
一番弱い人が 一番可能性を持ってるんだよ 玄弥
今日のテキスト
まだ英語版はこれが最新刊です!英語圏の人可哀想!!