鬼滅の名言を英語で!

「信じると言われたなら、それに応えること以外考えんじゃねぇ」を英語で?【難易度★★★】

信じると言われたならそれに応えること以外考えんじゃねぇ

スポンサーリンク

前回に引き続き、炭治郎に活を入れた伊之助のセリフの続きです。

(ネタバレ含みます!)

 

今回はこの続きの、

信じると言われたならそれに応えること以外考えんじゃねぇ

吾峠呼世晴『鬼滅の刃』第8巻(集英社)

「信じると言われたなら それに応えること以外考えんじゃねぇ」

『鬼滅の刃』英語翻訳版のネイティブ英語でどう訳された?という問題です。

 

問題

   )(   )he believed in us... so don't worry about anything other than living up to that!
信じると言われたなら それに応えること以外考えんじゃねぇ

ヒント:代名詞と動詞が入ります

 

答え

 

信じると言われたならそれに応えること以外考えんじゃねぇ

Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba Vol.8

正解


He said he believed in us... so don't worry about anything other than living up to that!
信じると言われたなら それに応えること以外考えんじゃねぇ

 

He said」が正解でした!

 

 

解説

 

長い文は、まず斬る!

長い文章ですので、

例によって、英語の呼吸・拾壱ノ型「スラッシュリーディング」で文を斬っていきましょう。

はてな

スラッシュリーディングとは?
英語を速読するためのやり方で、文をスラッシュ(/)で切って、前から訳していく方法。フレーズリーディングとも言う。
当ブログでは、どんな英文(攻撃)もさばける、冨岡義勇さんの水の呼吸・拾壱ノ型「凪」にちなんで、英語の呼吸・拾壱ノ型に勝手に分類。

 

今回の文は、なじみの表現があるため、斬るポイントのイメージがつきやすいかと思います

 

文を斬る

He said
/ he believed in us
/ so don't worry about
/ anything other than
/ living up to that

 

どうですか?

見たことある様な表現がでてきませんか?

 

He said

「He said」の後にふたたび同じ「he」が来ているから、

He say that~
=彼は~ということを言う

の過去形かつ、「that」を省略した文ですね。

 

「say」「think」「hope」など人間の基本的な行動を示す動詞の場合は、

後ろに接続詞の「that」から始まる文節(that節)をつなげて、

かつ、主語が同じになる場合は「that」を省略できます

 

今回の例文の場合は、

注意ポイント

He said (that) he believed...

と、「he」が二回来ているので接続詞「that」は不要、というのが英語のルールです。

 

コラム:なぜ「that」は省略できる?

ちなみに、日本人の感覚だと、

「he」の方がいらないんじゃないか…?

と思えたりしますが、

 

英語は「誰が何を言ったか」を明確にしたい言語で、

等位接続詞と言われる「and」「or」「so」「but」「for」じゃないと主語を省略できません。

(「that」は従位接続詞)

 

理由は実にカンタンで、

「and=~と」等、続きであることが明白なのに対して、

接続詞「that」はたとえば、

Mr. Goto said that Zenitsu was crazy about Nezuko.
後藤さんは善逸が禰豆子に夢中だと言った。

のように、

「that節」内には主語に違うものが来ることがあるからですね。

 

もちろんこの場合、

この場合は「that」を省略できない※、というわけです。

(※実際には前後の背景がわかれば、なくても通じます)

 

he believed in us

「believe=~を信じる」を使った表現ですが、

煉獄さん(he)が言ったことなので過去形「believed」ですね。

 

「us=俺たち」の前に前置詞「in」が必要な理由は、

煉獄さんの言った「俺は信じる 君たちのことを信じる」の英訳解説で述べているので、詳しくはそちらをご覧ください。

こちらもCHECK

「俺は信じる 君たちのことを信じる」を英語で?【★★★】文脈が大事!

おはようございます!寒いですね!   今日も引き続き、『鬼滅の刃』原作23巻の発売を記念した、 全国紙5紙の新聞全面広告がネット公開されているのにタイアップした企画、第4弾です。 (第1弾) ...

続きを見る

 

so don't worry about

「don't worry=心配するな」という意味で有名な定番の熟語表現ですね。

 

後ろの「about=~ついて」をつけることで、

英熟語

don't worry about~
=~を気にするな、心配するな

という意味になりますね。

 

「worry」には「気をもむ」というニュアンスがあって、今回の炭治郎みたいに、

あれこれ将来のことに不安を抱いてうじうじしていることを指しているわけですね。

 

 

なお、

こちらは等位接続詞「so=だから」が来ているから主語がないかと思いきや、

「don't」から始まる命令文だから「you」が省略されているだけですね。

 

その辺の詳しい話はこちらを参照してください。

こちらもCHECK

こっちに来るな戻れ
英語版『鬼滅の刃』の例文から学ぶ「命令文・否定命令文」の作り方

今回は「命令文」「否定命令文」の作り方を、 『鬼滅の刃』英語版である『Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba』のワンシーンから、 誰でもわかるように解説していきますよ! (なので ...

続きを見る

 

anything other than

「other than=~以外」という意味でよく知られていますが、

それに、

基本的に「1つもない」ということを表す、

「anything=何も」がついた文ですね。

 

日本では、英語の先生が

Anything else?
=他に何か(ある)?

と言う表現の方がよく使われるので、あまりお目にかかることはない表現ですが、ネイティブは使うそうですよ。

 

今回これが使われたのも、

anything other than
=~以外何も

とすることで、「他の何もそれ以外考えんじゃねぇ」という原作の雰囲気を作れるからですね。

 

逆に、英語の先生が、

Anything other than?
=それ以外に何か(ある)?

とか言わないのは、

こうやって聞いた所でもっとレベルの高いものが出てこないとわかっているからでしょうか笑。

 

living up to that

「living」は「live=生きる」の現在分詞(-ing)で、

英熟語

live up to ~
=(期待されたこと)に達する、沿う

という定型表現です。

 

今回の例文の場合は、

living=生き続けること
up to=~(に達する)まで
that=煉獄さんが期待したこと=それ

ということで、

 

living up to that
=それ達するまで生き続けること
⇒それに応えること

という意味になるわけですね。

 

つまり、この文の意味は?

以上のことをすべてまとめると、

 

文のまとめ

He said
=彼は言った

/ he believed in us
=俺たちを信じると

/ so don't worry about
=だから気をもむな

/ anything other than
=~以外のことに

/ living up to that
=それに応えること

となって、

 

それを組み合わせていくと、

ポイント

He said he believed in us... so don't worry about anything other than living up to that!
=彼が俺たちを信じると言ったんだから、それに応えること以外のことに気をもむな
⇒信じると言われたならそれに応えること以外考えんじゃねぇ

 

という風なことが言えるわけですね。

 

コラム:「~なら」は「if」じゃない!?

日本人の文字だけ読む英語の感覚だと、

原作の様に「~なら」と来たら「If」から始まりそうな感じですが

「if」は仮定の話に使うもので、

伊之助の言っていることは現実に言われた話で、「if」は使えません

 

伊之助の言う「~なら」は接続詞「それなら」の省略形ですから、接続詞を使うのがよいですよね。

 

そこで登場したのが、英語の接続詞「that」なんです。

 

今回、伊之助が言いたいのは、

煉獄さんに言われたこと

ですので、

 

それ自体を主語のように先に持って来たいとなった結果、

英語の定番表現である、

He said that ~

が来た方が、より英語的な表現になる、という典型的な例文でした。

 

ポイント

○○ say that ~=○○が~と言う

という表現は、他人の言葉を伝えるための表現
※~の主語が○○と同じならthatは省略可

 

また、

「~言われた」だからといって、

即、「受け身形(受動態)」にはならないのも注意です!

(受け身は「被害」に遭った時に使うから)

 

 

今日のまとめ

日本語では「~が言った」という風に訳されがちな、

He said that節

の表現でしたが、こうやって、その言葉自体を文の中に組み込んで使いたい時にも使う、ということがわかりましたね。

 

ただこれを、頭の中で考えて瞬時に判断するのはなかなか難しいものです。

 

ですから、

人の言葉を引用したい!と思ったらこの表現を使えばいいんだ

と思っていた方がわかりやすいですよね。

 

今日の言葉

He said he believed in us... so don't worry about anything other than living up to that!
信じると言われたなら、それに応えること以外考えんじゃねぇ

 

このセリフの続き

死んだ生き物は土に還るだけなんだよ
「死んだ生き物は土に還るだけなんだよ」を英語で?【★★★★】~関係代名詞「that」の先行詞

前回に引き続き、炭治郎に活を入れた伊之助のセリフの続きです。 (ネタバレ含みます!) 本記事はこれらの続きです こちらもCHECK こちらもCHECK こちらもCHECK   目次問題!答え ...

続きを見る

今日のテキスト

-鬼滅の名言を英語で!
-, , , , , , , , ,

© 2024 鬼滅の刃で全集中・英語の呼吸!!