おはようございます!
毎回言ってる気がしますが、もう「冬」!
『鬼滅の刃』の最終決戦は、三ヶ月後に桜が満開になる時期ということだったので、どう考えても真冬!
それなのに裸で戦っていた(上に氷の血鬼術の鬼と戦っていた)伊之助はヤバい!
さて本題。
勝手に伊之助ウィークが続いていますので、今日の鬼滅英単語ももちろん続きです!
ちなみに前回はこちら。
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それでは行きます!
ファンブックによると、「刃こぼれさせた刀を生かし、のこぎりのように斬り裂く」技とのことで、エフェクトもギザギザになっている痛そうな技、
「獣の呼吸・陸ノ牙 乱杭咬み」
これを、『鬼滅の刃』英語翻訳版のネイティブ英語でどう訳された?という問題です。
問題
獣の呼吸・陸ノ型「乱杭咬み」!!
※palisade=乱杭
選択肢
①bait
②byte
③bite
④beit
結婚式での新郎新婦が行う定番、
「ファーストバイト」の「バイト」ですが、正しいスペルはどれでしょうか??
答え
正解
獣の呼吸・陸ノ型「乱杭咬み」!!
③の「bite」が正解でした!
ローマ字的に考えていると、一番「バイト」と読めないものだったかもしれませんね。
①の「bait」は、
それっぽく見えますが発音は「ベイト」で、意味は「エサ、おとり」です。
②の「byte」は、
発音は「bite」と同じですが、「ギガバイト」の「バイト」です。
④の「beit」については、
勝手な造語です。「バイト」つながりで、「アルバイト」の語源、ドイツ語の「arbeit*」の一部を抜きとりました。
*発音はアルバイト。意味は「労働、仕事」
解説
それぞれの単語の意味をしっかり学ぶ前に、
そもそも「乱杭(らんぐい)」って何?って感じですよね。
「乱杭咬み」とはどういう意味?
そもそも「乱杭」って何って話からですが、
実は、「乱杭」って言葉、辞書にも載っている言葉です。
広辞苑 第七版
らんぐい(乱杭・乱杙)
秩序なくやたらに打ち込んだくい。地上や水底に順序を乱して杙を打ち込み、縄を張りめぐらし、敵の侵入を防ぐもの。
普通の柵というのは「整列」している物ですが、
「乱杭」というのは逆で、入りにくいようにあえて乱して打ち込んだ杭のことなんですね。
(ちなみにメチャクチャの歯並びを「乱杭歯」と言うそうです)
写真だと背の高い乱杭ですが、
もっと低い杭をバラバラに打ち込み、そこに縄を張ることで歩きにくくしたりとか、船を防ぐために水底に打ち込む場合もあります。
地味ですが、足止めに最適で、特に飛び道具が生きる柵ですね。
そんな「乱杭」「咬み」なわけですが、一体どういう意味でしょうね??
さすがに乱杭を咬むのはおかしいし、
「獣の呼吸」は
獲物を食いちぎるほうの「牙」なので、
「乱杭のような、不揃いなもので咬みつく」というイメージでしょうか?
伊之助の「獣の牙」は、
勢いよく「ブッた斬る」ものが多いのですが、
「乱杭咬み」は、あえて「ギザギザ感」を出しているので、それを「乱杭」と表現したのだと思われます!
今回の英単語
そこで今回の「乱杭咬み」が英語でどう訳されたか?
ということでしたが、それぞれの意味を見てみると・・・
英単語
[名詞]乱杭、とがり杭、防御用の柵、矢来
「乱杭」の意味を持つ単語だったんですね。
当然のことながら、
「palisade」という言葉もそうそうお目にかかることはありません。
というか、初めて見ましたよ。
ハッキリ言っておぼえる必要もないでしょう笑。
もう一つの「bite」ですが、
英単語
[動詞]かむ、かみつく、かみちぎる、(蚊などが)刺す、とらえる
[名詞]かむこと、かじること、かみ傷、刺し傷、一口
というように、
こちらも、まんま「咬む」の意味を持つ単語ですね。
つまり、
乱杭=palisade
咬み=bite
で、そのまま
乱杭咬み=Palisade Bite
と訳されたわけですね。
コラム:「咬む」と「噛む」の違い
ちなみに、
日本語の「かむ」には漢字が2つあります。
「咬む」と「噛む」ですね。
辞書的には同じものとされますが、作家は基本的に使い分けます。
「猫に咬まれた」
という時に使う「咬む」
「よく噛んで」
という時に使う「噛む」
ですね。
動物に咬まれてケガをすることを「咬傷(こうしょう)」と言いますので、基本的に「咬む」というのは攻撃です。
(動物からしたら自衛のための場合もありますが)
そういう意味で、
伊之助の「牙」は「咬む」の字が使われているわけですね。
英語の場合はどうでしょう?
「bite」の語源は「歯で裂く」ですから、攻撃ですよね。
だから、
人だけじゃなくて動物(爬虫類や虫も)も「bite」で咬む・刺す*を表します。
(*毒針で刺す場合はsting)
日本語で言う「咬む」ですね。
逆に、
単によく「噛む」という時には、「chew」を使います。
チューイングガムの「chew(チュー)」ですね。
咬む=bite
噛む=chew
というイメージでしょうかね。明確に分かれているのが英語らしいです。
そういう点で考えると、
「乱杭(Palisade)のような刃」で
「咬み切る(bite)」から
「乱杭咬み(Palisade Bite)」
というのは、単純な直訳のように見えるけど、よく出来た訳なのかもしれませんね。
今日のまとめ
日本語と英語が「まったく同じ」訳に見えても、その言葉の背景を見ると、ちょっとだけ違うこともあります。
その違いを「面倒くさい」と思わずに、「面白い」と思えるようになるとよいですね。
例文
獣の呼吸・陸ノ型「乱杭咬み」!!