今回は「善逸極めろ…」の続きですね。
我妻善逸の育手・桑島慈悟郎(じいちゃん)の、善逸への熱い想いが込められたラストのセリフです。
桑島慈悟郎
誰よりも強靱な刃になれ!!
これを『鬼滅の刃』英語翻訳版のネイティブ英語でどう訳された?という問題です。
問題
誰よりも強靱な刃になれ!!
※anyone=誰でも、どの人でも
ヒント:~よりも強い、ということです!
答え
正解
Become a blade... that's stronger than anyone!
誰よりも強靱な刃になれ!!
が正解でした!
そうです、中2で習う「比較級」の文ですね!
解説
この文は「Become a blade」と「that is stronger than anyone」の二つに分かれていますが、二つ目の文は、前の文を修飾しています。
主語+動詞
「Become」という動詞から始まっていますので、これは命令文ですね。
主語は「You(=善逸)」で、「become=なる」を文頭に持ってきて「Become=なれ」としています。
「なる」を表す動詞は他にも「get」「grow」「turn」などがありますが、なぜ今回は「become」になったか?
「get」と「grow」は前回ご紹介しましたが、実は「become」や「turn」も同じ訳になる単語なんですね。
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これらの違いを超絶シンプルにまとめてみましょう。
動詞「なる」の違い
become=be+come⇒ある状態まで来てそれが続く⇒なる
〔例文〕I became the president. (俺は社長になった)
get=手にする、持つ⇒ある状態に一時的に変化する⇒なる
〔例文〕He is getting tired.(彼は疲れてきている)
grow=育つ、増える⇒時間をかけてプラスに変化する⇒なる
〔例文〕They are growing fast.(彼らは急速に成長している)
turn=ひっくり返す⇒反対の状態に変化する⇒なる
〔例文〕Heads turned to tails.(表が裏になった)
「a blade」
そのあとの「a blade」は、「刃」ですね。
「刃」はたくさんある内の一つなので、単数形の場合は「a blade」になります。
もちろん、「刃になれ」といっても、刃そのものではなく、あくまでもたとえ、比喩ですね。これは英語でも同じです。
なお、ここで「the」としないのは、「刃になる人」はたくさんいるからですね。
王様のように一人しかいないのであれば「the」を使います。
ちなみに文法的には「You(S)=a blade(C)」になるので、英語の呼吸・参ノ型(第3文型)です。
比較級
いよいよメインの「比較級」ですね。
短い単語なら語尾に「-er」をつける、長い単語なら「more」を単語の前に付けることで「より○○」という表現ができるものです。
今回の文は「that's」となっていたので気づきにくかったと思いますが、「that is」と、主語(名詞)+be動詞という形が来ていますのでこういう時は形容詞の比較級が使えます。
(副詞の比較級はまた別の機会に解説します)
今回は「that=Become a blade」と「anyone=誰か」と比較しているわけですから、「強靱な」を意味する形容詞「strong」を使ったわけですね。
英単語
そして、比較する場合は、後ろに「than~(~よりも)」という前置詞(接続詞にもなる)を使って、
stronger than anyone(誰よりも強靱な)
と表現できるんですね。
ポイント
比較級:strongのような短い単語の場合は語尾に「er」を付けて、長い場合は「more」を前に付けて、形容詞や副詞の後ろに「than」をつけて「~よりも○○」という形にする
〔例文〕Takeshi is stronger than Nobita.(剛はのび太より強い)
今日のまとめ
シンプルな文でしたが、日本語と語順が違ったり、比較する定型表現があったりと、英語らしい文でした。
比較級はまだまだ奥が深いので、ひとまずシンプルな比較級はしっかりマスターしておきましょう!
今日の言葉
誰よりも強靱な刃になれ!!
今日のテキスト